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ハーブボール解体ショー

タイで古くから伝統療法として親しまれているハーブボール。取っ手のついた布のボールで、中には調合されたハーブがぎゅっと凝縮されて入っています。その調合はさまざまで、中にはどんなものが入っているのだろう。


タイ・チェンマイで年に一度開かれるハーブエキスポにいってきた、かのりちゃん主催で、かのりちゃんが買って来た沢山のハーブボールを解体して、中身を解析してみることにしました。そんなマニアックな会に、私はおいしい餃子がたべられるよ、というももちゃんの甘い一言に釣られ参加しました。めくるめく魅惑のハーブボールの世界、密入国の虫に出くわしたり、ハーブでくしゃみがとまらなくなったり、刺激的な会でした。


ハーブエキスポや病院のハーブボールなど、これだけあると圧巻。それにしても結び方にずいぶん違いがあります。


みんなで同じ種類を集めて分析です。


タマリンドとジンジャーはわかりました。


レモンバーム、みかんの皮が多く入っていた農家のハーブボ―ル。


ウコンの多い、ハーブエキスポのハーブボール。香りがよかった。


米が入ったハーブボ―ル。そしてついでにたくさんの虫もわいてでてきました。


横に見えるは密入国した、タイの虫たち。脱走を試み、這い上がる、はいあがる。
| たわいもない話 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) |
トコトコマザー

本日発売のママとパパの雑誌『tocotoco』(第一プログレス発行)に記事を書かせてもらっています。「手づくり」をテーマにtocotocoマザー12人を紹介していて、取材したのはその中の一人、益子に住む大好きな陶芸家さんで友達でもある松崎麗さん。手づくりの里での暮らしぶり、そして毎日のご飯の風景を覗かせてもらいました。

ちょうど取材にいったときは旦那さんの実家に移り住むということで引っ越しを終えたばかりでした。陶芸の村ならではの立派な登り釜がある家もさることながら、家の庭からそのまま裏山に続く道があって子供のお散歩はそこで..という子育てにはうってつけの環境。陶芸家が多く住む町だからというのもあってここでの生活は土地と暮らしが密接に結びついています。家で仕事をすることも多く、取材した日も平日だというのに、家族の大半は家にいました。東京ではみられない暮らしのあり方を垣間みた気がしました。

そんな家で過ごす時間が多い暮らしの中で何といっても楽しみは3食のご飯。手づくりがテーマの号だったので、日々のお料理いついていろいろ聞きました。そしてその中から最近はまっている一品を作ってもらいました。料理はタコライス。沖縄旅行にいって本場メキシコ人がやっているタコライスのお店にはまって、滞在中毎日のように通ってたといいます。旅行から戻っては毎日がサルサソース研究の日々..そしてついにに完成した黄金のサルサソースレシピを教えてもらいました。レシピを聞いているだけで涎がたれてしまいそうでしたが、彼女がデザインからおこし、窯で焼いた草文様の器に盛られ運ばれてきたタコライスはもはや芸術の域でした。撮影がおわったあと、「食べていいよ」と言われましたが、なかなかスプーンを入れることができませんでした。いや、一口口に運んだら一瞬でお皿はからっぽでした。

アボガドとサルサソースを混ぜて作るワカモレソース、スプーン山盛りに掬ったサワークリーム、シャキシャキのレタス、そしてタコシーズニングを混ぜて土鍋で炊き込んだタコライス。カメラマンと朝早起きしてここまで4時間、電車に乗って来た甲斐があった、と舌鼓をうっていました。
1歳になるかならないかという麗ちゃんの子供はなかなかの離乳食嫌いで現在のところは母乳と麦茶でできているそうですが(笑)、そのうち「こんな美味しい料理、なんでもっと早く食べとかなかったんだ」と後悔することでしょう。


この話の続きは、本屋で。「tocotoco」最新刊vol.20のP32〜35です。
そして彼女がやっている「tete+gallery」(第3土日、陶器市期間中のみオープン)もすてきな場所なので益子に行った際はぜひお立ち寄りください。
| たわいもない話 | 11:19 | comments(0) | trackbacks(0) |
益子の子


久々に益子にいってきました。友達が結婚して、子供が生まれたというので会いにいってきました。「トコトコ」というベビー&マザーの雑誌の取材も兼ねてで、その暮らしぶりを覗かせてもらいました。
お料理がテーマで、作ってもらったタコライス。風が吹き抜けるダイニングでちょっぴり汗をかきながら食べたのがすごくおいしかった。彼らにとっては毎日たべている毎日の料理のはずなのに、どんなカフェやレストランでたべるより贅沢なごちそうでした。
彼女は陶芸家で、子供を産んだあとは子育てをしながら、子供が寝ているほんの数時間だけを自分の作陶時間にあて、もの作りを続けています。近くにはコンビ二もないし、スーパーも車で行かないといけない場所ですが、畑があって山があって、もの作りをする人たちにとっては最高の場所。毎日ご飯つくって、食べて、子供の面倒見て、作品作っているだけといいますが、すごく満たされて幸せそうでした。ご近所さんにはうちも大好きなパン屋さん「パン・ド・ムシャムシャ」があります。前行った時にはなかったけれど、向かいに旦那さんが始めたコーヒーやさんがあって、その奥で扇風機をつけて、子供を床で遊ばせて、もはや第二の我が家状態。そこで、いろいろ話をきかせてもらいました。

東京から日帰りでも行ける場所なのに、同じ日本なのにこんなに違う時間が流れているのがふしぎ。また近いうちに遊びにいきます。


机をたべる子。


自由徘徊する子。
| たわいもない話 | 23:20 | comments(0) | trackbacks(0) |
杏仁豆腐研究会

今日は仕事後に、「ご飯をつくろう会(仮名)」の参加を控えていました。平日の夜に、ちょっと気になる料理の味つけや作り方を研究しようという自主勉強会。今回が発足初日でテーマは杏仁豆腐です。美味しい杏仁豆腐の配合をみつけようという、とてもマニアックな集まりです。


知っているレシピを持ち寄って、作りたいものをみんなで作ろうということだったのですが、考えてみると杏仁とは何だ?というところから始まり、外でよく食べていたのは本当に杏仁なのかという疑問がわき、最終的には杏仁豆腐好きを豪語している自分が“本当に真の杏仁好き”なのか・・”という自己存在を脅かすまでの大きな問題になってきました。

こうして不安を抱えながら参加した「杏仁豆腐研究」は、ちゃんとできた友達がいろいろ準備してきてくれて、ゼラチンの上手な使い方を教えてもらいながら、牛乳、豆乳、生クリームの配合を変えて計6種類×4=24コ(!?)の杏仁豆腐を作りました。味比べしすぎて途中で味がわからなくなってしまったけど、どれも美味しく出来ました。参加者でかなり好みは分かれていたけれど、私は生クリームの牛乳も使わず、豆乳+ゼラチンオンリーの豆乳の味が全面にでた濃い感じの杏仁がお気に入りでした。

そんな杏仁研究会だったのですが、実は杏仁が用意できず、自家製梅酒で代用していたのでした。それなのに出来上がったのはどれも杏仁の味。ということは生クリーム+牛乳+ゼラチンの塊を外で私たちは「杏仁豆腐うまい、うまい」と食べていたことになります。香りはバニラエッセンスだったり・・。それは衝撃。しかもあまり生クリーム好きでないのに、生クリームが多いほどより杏仁豆腐らしい味がしました。

杏仁豆腐は杏仁がなくても作れる。

今回の勉強会の最大の発見でした。


勉強会の準備をしなきゃとあせってはみたのですが、その焦りは違う方向へと向かい、テーブルに白い杏仁豆腐ばかりが数十個並んでるんじゃ味気ない、と参加者にミニブーケをつくって持っていくことにしました。


参加者8人というのでミニ花束8人分! 全部違う花と色の取り合わせでつくりました。
黄色いちっちゃなお花は、“ゴッホ”と名付けられたミニひまわりです。
| たわいもない話 | 02:03 | comments(0) | trackbacks(0) |
田んぼの草取り

最近通っている池袋のオーガニックバー「たまにはTSUKIでも眺めましょ」、通称「たまTSUKI」。ここの店はなんと週休3日。それでもちゃんとお店はまわっていてやっていけているのだといいます。
オーナーの高坂さんは大量生産、大量消費の真逆をいく減速する生き方、ダウンンシフトを提唱。週4日は池袋の片隅で小さなバーをやっていて、お店のない日は自分が持っている千葉の田んぼにいったり、執筆活動をしたり、講演で各地を回ったりしています。そして今は経済の中に緑や農を取り入れたローカリゼーションを目指す政党「緑の党」の発足に向け、共同代表の一人として奔走中。

週3日休みがあって暮らしていけたらいいなーとは漠然と思いつつ、そんなことが可能なのかと思う部分もあり、私と友達は人生の先輩にお知恵拝借ばかりに再びこの店を訪れました。

といいつつお店で寺田本家の日本酒を飲んで美味しいおつまみをたらふく食べてくっちゃべっているばかりですが、ここのお店の面白いところは次から次と来るお客さんが話に加わってくること。まさにオーナーありきの店ですごくその距離感がいい。そんな話の流れで高坂さんに「明日空いてる?」と聞かれました。「はい、空いてます」「なら、うちの田んぼに行かない」。


終電近くまで飲んだくれた翌朝7時に集合して、他にも集まったメンバーとともに車で乗り合わせて東京から一時間ちょっとの千葉・匝瑳に向かいました。毎回千葉に行く度に驚くのですが、東京からそれほど離れていないというのに景色はがらりと変わって見渡す限り緑一色。この風景を見る度に日本はごみごみしててやだー、せわしなくってやだーといっても東京が全てじゃないんだ、ということを思い知らされます。蛙やうぐいすの声が聞こえて、耳を澄ますと風の音も聞こえます。


一緒にいったメンバーの中にはマイ田んぼを持っている人もいて、つくとそれぞれの田んぼに散らばっていきました。稲は20センチくらいまで延びていて、その間に生えている雑草を取るのが今日のお仕事。機械で作った田んぼだとぎっしり苗が等間隔につまっていて人が入る隙間もありませんが、一つずつ手作業で植えていったという田んぼはほどよい間隔が保たれていて、稲ものびのび育っています。

大豆が植えられた畦道をおりて田んぼに入っていきます。ずぶずぶずぶ。太もも辺りまで水が張られています。泥と草の青々しい匂いがします。太陽の光で田んぼに張った水は生ぬるくて温水プールみたいで気持ちがいい。水面にはアメンボが気持ち良さそうに泳いでいて、時たまオタマジャクシから足が生えたばかりのちびっ子カエルがひょっこり顔を出しています。まっさらな水とは違う微生物がうようよいる感じ。足の裏に何かコツコツあたると思ったらタニシがいました。突然やってきた訪問者にそれまで静かに眠っていた田んぼの生物たちが一斉に動き出したようです。はじめは一緒にいった仲間たちとおしゃべりしながら作業をしていたのに、いつの間にみんな無言で黙々と作業に取り組んでいした。泥の中をかきわけていく足の感覚、雑草を掴む指先の感覚。雑草を取ったら田んぼの脇の溝に届くように腕を目一杯振り回して投げます。うまくいくと、べちっと音を立てて草ムラの中に落ちていきます。うまくいかないと畦道に植えてある大豆の苗の上にべちっと落ちます。もっとうまくいかないと作業している人の背中や方にぺちっと落ちます。私は何度顔に泥を塗られたことか・・。顔に泥がついてかゆくなったり、足の裏に何かささったり、痛いのもかゆいのも含めて身体全体で田んぼを味わいました。



ビールを一杯やりながらのお昼ご飯。おいしくない訳がない。そのあとは大豆畑にいったり、お昼寝したりしてエネルギーをチャージし、みんなで残りの草取りにラストスパートをかけます。帰りの車は心地よい疲労感ですっかり熟睡してしまいました。これから3日間恐ろしい筋肉痛に苦しまされるなんて知るよしもなく・・。


お昼寝していたところのすぐ脇にピンクの花を咲かせる木が植わっていました。ネムの木でしょうか。花火のように
開いた花がかわいらしい。
| たわいもない話 | 23:59 | comments(0) | trackbacks(0) |
山下清の読む薬

頭がいたいので、山下清の『日本ぶらりぶらり』という本を読むことにしました。”裸の大将”として知られる画家で自分では字も知らないし、学力が足りないからとすごく劣等感を持っているのですが、彼の世の中を見る目はすごく真っ当で、時に世の中をおかしなところをばっさり斬り、読んでいて痛快です。彼の言葉を聞いていると、頭がいたいのも飛んでいきそうです。
面白いのが彼が有名になって旅先で人に会うと大抵、新聞社にいこうと連れて行かれます。町のニュースになるとなると新聞社にいく時代だったのでしょうか。そして、山下清サンは記者の質問攻めにあうのです。

一年のうちで暑いときが好きか寒いときがすきかと聞くので、ちょうどいい季節がすきだと答える。パンツがすきかフンドシがすきかと聞かれる。新聞に書かれると恥ずかしいので返事をしなかった――

そんなことがあるのかと思いつつ、それにしても質問がおかしすぎます。

ぼくは新聞はめったにみないが、ときどきよむとみんな本当のことばかりではない気がするので、嘘と本当はどのくらいのわりあいに世の中にあるものだか、わからなくなる。大勢が本当だといえば、嘘でも本当になるかもわからないので、世の中のことは、ぼくにはよくわからないのです――

彼が生きていたら、すごく会いたい。会いにいって、そして放浪のお供をさせてもらっていたと思います。見た目はおじさんぽいけど、49歳の若さで亡くなっていたと知って驚きました。どの話も笑えるけど、一番笑ったのが、松江から力道山と鳥取に行ったときの話です。「肉をたくさん食べるとみえてそばにいると肉のにおいがした」。
| たわいもない話 | 17:25 | comments(0) | trackbacks(0) |
食用ほおずき

モスクワのプーシキンの家に辿り着いたはいいけど、開館日にも関わらず開いてないのでどこかに抜け穴がないか辺りをうろうろしていたら、泊まっていた宿が一緒だったフランス人にばったり出会いました。

ボルシチ、キャビア、ペリメニ、ピロシキ..。
ロシアにはおいしい料理が山ほどあるのに、1人旅では早々レストランに入って食べることもありません。フランスのお方も同じだったようで、せっかくこうして会ったのだし、ごちそうするからちょっといいところで食べようよ、と少しお上品なレストランに入りました。知ってる名のロシア料理を片っ端から挙げて、おいしい、おいしい、とぺろりと料理を平らげ、さてさてお待ちかねのデザート。でもメニューを見せてもらったもののロシア語はめっきりで、ロシア映画の中からそのまま飛び出してきたようなお腹でっぷり、頭が禿げ上がった給仕のおじちゃんが話す言葉も理解不能で、なんとかチョコレートと読めるメニューがあったので、それを頼むことにしました。

チョコレートのムース? ガトー・ショコラ? チョコレートフォンデュ?
チョコを使ったデザートの数々を期待しながら待つこと十数分。料理のお皿は下げられ、ロシアンティーと一枚の皿がいままさにやってこようとしています。期待に胸を膨らませながら、目に前に差し出されたお皿を覗くと、包装紙にくるまれた一枚の厚みのある板が、たいそうな顔して居座っていました。そう、デザートというのはチョコレート。しかもスーパーでも売っているような銀紙がついているもの、そのまんま。さっきの料理の記憶が吹っ飛ぶような衝撃と打撃を受け、2人して、ガクーンとずっこけ、それから涙が出るほど笑いました。一応、形だけでもと包装紙を開いて、銀紙を破ってチョコを一口食べましたが、あとは持って帰ることにしました。

そんな数年前の旅のエピソードを思い出しながら、神保町でロシア料理を食べました。ここの料理は安いのにどれを食べてもはずれがありません。最初はつまみのつもりが、かなり本格的に食べました。小羊のロース、ボルシチ、マッシュルームクラムチャウダー、ニシンのマリネ、クレープ、、、。同席した人が話のネタに、と食べれるほおずきをくれました。さすがにお店では食べませんでしたが(そのかわり、念願のチョコレートケーキを食べました。これが絶品)、後でまた別の友達とアップルミント味のシーシャを吸いながら食べてみました。
南国の果物特有のクリーミーな舌触りと、枇杷のような甘酸っぱい酸味。最初は「食べれんの?」と半信半疑だった友達も、口に入れた瞬間、「うまっ!」と唸ってました。ほおずき>板チョコ。という訳でほおずきに軍配があがりました。
| たわいもない話 | 22:41 | comments(0) | trackbacks(0) |
畑のおうち

久々に神奈川にある友達の畑の手伝いにいってきました。先月の台風で畑の小屋が元ある場所から数十センチ動いてしまったそうです。隣の敷地内に侵入し、雨樋から流れる水が全部となりの畑に入ってしまうので、それはまずいとみんなで家を持ち上げ、修正することになりました。蔦棚と下水管のパイプを一つ拝借して、コンクリートの塊を軸にて家の下に差し込みます。小学校で習ったテコの原理を最大限に生かしたアイデアに、古代エジプトのピラミッドを建てた技術者たちの顔が重なります。齢70歳を越える男性陣の知恵が詰まった見事な連携プレーにただただ胸を打たれました。


家が無事、元通りになったのを見届け、私たちは草ぼうぼうになった畑の一角をきれいにしました。耕耘機をかけて、来年の春に向けてチューリップの球根を植えました。球根を植えるなんて小学校以来です。300個、400個以上の球根を植えました。あまりに球根が多くて、隣との間隔が乱れだし、途中まで随分と気を遣っていた配色も最後はフリースタイルになってしまいました。それが吉と出るか凶とでるか、来年どんな花畑になるのか楽しみです。
| たわいもない話 | 10:52 | comments(0) | trackbacks(0) |
百花なるオジさん

「こんな時期に来て..。150円払ったんでしょ、ならば元を取らせてあげましょ」。向島にある百花園と名のつく庭園に来たと言うのにすっかり花の見頃はおわり、名物の“萩のトンネル”もすっかり葉が茂って“緑のトンネル”となっていました。そのおじさんは突然現れ、「遠い所わざわざ来たのに何も見ないで帰すにはお嬢さん方、あまりにもかわいそうだ」とルーペと鉛筆を手に園内を案内してくれました。

【フジバカマ】
目の前にあったのは、秋の七草の一つ、藤袴です。古木を守る近衛兵のように木の根元に茂り、白い可憐な花をつけていました。しかし残念ながら生気を失いかけています。しかしこの藤袴、“老いてこそ花を咲かせる”というのか、生草のときは無臭なのに枯れた葉をこすり合わせると匂いがするというのです。本当かなと思いながら半信半疑でカラカラになった葉っぱを鼻に近づけて匂いを嗅いで見ると、確かにほのかに甘い香りがします。昔はタンスなどに入れて衣服に香りが移るようにしていたそうです。「これがクマリンだ」。あまりにも突飛にかわいらしい音がおじさんから発せられ、驚いてしまいました。酸の一種だそうですが、ついつい私が愛してやまない森見登美彦氏の近影に使われている餅のような熊“モチグマ”が思い浮かんだのでした。

【ナンバンギセル】

それはさておき、「これを見たら150円の元はすっかりとれる」と次に案内されたのが、すすきの根っこあたりにひっそりと咲くナンバキセルでした。パイプの煙管に似ていることから、“南蛮煙管”という漢字が充てられているそうで、うつむいたその姿から“思草(おもいぐさ)”なんて粋な名前もついています。葉緑素を持たず、ススキやミョウガの根に寄生して成長する寄生植物、そんな植物が存在することを初めて知りました。でもよくよく考えれば寄生虫もいれば寄生人もいる世の中で寄生植物がいるなんて当然のことといえば当然のことかもしれません。今まで出会うことがなかったことが逆に不思議なくらいです。そのナンバンギセルの歴史は古く、万葉集の中でも「道の辺の 尾花がもとの思い草 今さらになど 物か思はむ」と歌われているそうです。



緑一色だけだと思っていた庭園も名も知らないおじさんの案内で、至る所に小さな花が咲き、実を付けていることを知りました。日本のハッカ(薄荷)“ミント”と西洋ミントの違いを教えられ、野生種の梨“ヤマナシ”やアケビ、ザクロといった果樹も沢山見つけました。イスタンブールから持ち込まれたというザクロの古木にはたわわに実がつき、割れ目からは宝石のような果肉が飛び出していました。一つつまむと甘酸っぱい。秋はおいしいなぁと食欲の秋を楽しみます。食べ物といえばお茶の葉も白い花を咲かせていました。

【バショウ】

驚いたのは俳人、松尾芭蕉の俳号にもなっているバショウでした。入り口にやけに南国な植物があるなと思っていたらそれがバショウなのでした。ジャパニーズバナナとも呼ばるように、バナナのような実をつけています。この植物が芭蕉の住んでいた家の庭に植えられていたことからこの俳号がつけられたといいます。随分と南国チックな植物で、芭蕉といういかにも和風な人物の名前となかなか結びつきませんでしたが、さらに驚いたことは芭蕉が住んでいたという旧居跡「関口芭蕉庵」は文京区の関口にあって、「ずいぶん立派な家があるものだなあ」と最近よくその門の前を通り過ぎていた場所だったのでした。“灯台もと暗し”とはこのことをいうのだな、と思いました。

知らないオジさんについていってはいけないと子どもの頃はよくいわれたものですが、大人になった私は、今日は知らないオジさんについていってよかったと思いました。「そんな私は誰なんでしょうね」という気になる一言を残して、おじさんは去っていきました。
| たわいもない話 | 21:30 | comments(2) | trackbacks(0) |
パワフル小学生 〜千葉キャンプ〜

千葉古民家キャンプでお世話になった方に「君、向いてそうだね」という理由でお誘いをしてもらったので、小学生キャンプの手伝いに行ってきました。千葉といっても千葉駅から1時間以上いった山の上にある施設を拠点に里山にいったり、川に行ったりする4泊5日のキャンプ。私はそのうち2泊3日の参加だったのですが、子どもたちのテンションの高いこと、高いこと。ひさびさに尋常でなく体力を消耗しました。子どもたちは常に暗号のようなポケモンソング!?やおばかな替え歌を大声で絶叫し、包丁を持つとよそ見はするわ、薪に火をつけて駆け回るわで片時も目が離せません。しかも日中35度を越える炎天下で遊び、よくもまあこんなに元気だなーと感心するばかり。いつも子どもみたいにハイテンションな大人の友達も、「自分、いつもこんなんだった?」というので「そうだよ」と言うと、「すみませんでした」と反省していました。子どもたちの静まることのないうるささを見て、日頃の自分を知ってしまったようです。夜10時には子どもたちをテントに戻し、寝静まるのを外で見張っているのですが、こっちが疲れて先に眠ってしまいそうでした。

それもそのはず、子どもたちの朝は早いのです。朝5時半には起きて、朝食を済ませてバスで1時間半ほどかけて移動。印旛沼の近くの川でカヌー体験し、転覆し、救助し、最後は泥沼で遊び、お腹が減って帰りのバスでお弁当を食べてようやく12時。家にいてゴロゴロしていたらようやく起きだすという時間に、彼らのメインイベントが終了しているのです。同じ毎日を過ごしているのに違う時間を生きているのだと実感。

カヌーから戻ってきて昼寝をしたあとは、キャンプ場に戻って材料争奪カレー作りをしました。なぜか争奪メニューはジャガイモ、人参といった定番のほかにゴーヤー、かぼちゃ、なす、キュウリ。私が手伝っていたチームはもも肉とジャガイモ、キュウリでなかなか無難な味にまとまったのですが、もう一チームはというとシーフードミックスをベースにゴーヤーとカボチャとジャガイモと茄子で、仕上げは「ジャワカレー」と「星の王子様」のルー。ゴーヤーの苦さとカボチャの甘みとシーフードの臭みがどうでるのか。それはご想像の通り、というか最強に強烈なカレーが出来上がりました。しかもルーを入れてから目を離して焦がしてしまったそうでその苦味も加わる。キャンプが終わった最後に一人ずつキャンプで一番思い出に残ったことを挙げていったのですが、「‘世界一まずいカレー’を食べたこと」と言っていた子がいました。食べているときは、結構やせ我慢して「肉入りカレーは甘すぎるから、こっちの方が好き」といっていましたが、やはりまずかったらしい。うちもちょっと味見しただけですが、スプーン一さじも食べるのに一苦労。ゴーヤの苦味はまだしも、それにベースのシーフードの出汁が加わるとその味は殺人的です。


食後は大自然の中で露天風呂。薪で焚いたお湯を利用して簡易露天風呂です!といっても途中から暴れだし、お湯が漏れ、そこらの泥の中に寝転がり、泥パック大会が始まってしまったので水シャワーを浴びるはめに。


皿洗いをしにいく途中で男の子が「こっち、こっち」と手招きしています。近くにいくと、蜘蛛の糸のような細い繊維を広げた白い花が咲いていました。夜にしか咲かない花なんだそうです。なんという名前か聞いたのに忘れてしまった。なんだろう。


翌昼は、竹筒でご飯とハンバーグを作りました。余ったハンバーグで作った大きな「♥ハンバーグ」。

そんなこんなでにぎやかなキャンプでしたが、親御さんたちのお迎えがきて帰ってしまうと嵐の去ったあとのように急に静かになってしまいました。ケガをしたり、子ども同士で喧嘩をしたりといろいろありながら、最後は心地よい一体感に包まれ仲良くお別れ。スタッフのみなさんがいたから楽しいキャンプでした、と子どもなりに気が効くコメントをくれたりしてみんなかわいいのです。サプライズで出す予定で作ったケーキ、でも焦がして真っ黒になってしまったケーキをスタッフのみんなでほじくりながら反省会をしました。サツマイモをメーブルで絡めたパウンドケーキ。味はおいしかったです。
| たわいもない話 | 17:57 | comments(4) | trackbacks(0) |
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